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2023-04-07 16:58 |
カテゴリ:未分類
『罠の戦争』最終回から10日以上経ちましたが、
未だに繰り返しリピートして見ています。
ジェットコースターに乗っているかのような急展開、
ドキドキワナワナしっぱなしで、
余韻が冷めやらず、胸の奥がギュッッとするような
気持ちが続いている毎日です。
蛯沢眞人と対峙して「クビだ」と冷徹に言い、
優しかった蛍原さんに「退職届を出して」と突き放す鷲津亨。
妻に嘘をつき友人までも切り捨てる。
権力に取り憑かれたらこんなにも人間が変わってしまうとは。
そして皮肉なことに「失いたくないものは家族だけだ」と
言っていたその家族が、自分の元から離れることを
決意して初めて正気を取り戻す鷲津さん。
どんなに素敵な人間でもこんなにも弱くはかないものだと
人間の限界を見せつけられた悲しみが心に刻まれました。
岸部一徳さん演じる鶴巻の言葉には
権力を得た政治家の心理がリアルに語られ、
なるほどと唸らされました。
そういう複雑で脆弱な人間の心理を
ドラマを通して詳らかにし、
無知な私たち大衆に具現化し
意識化してくれたこの作品の価値は
この上なく尊いものであると思います。
どんな状況でもぶれなかったのは
家族である可南子さんと泰生君。
可南子さんは傷ついた友人を助けられなかった後悔から、
息子が意識不明の状態から目を覚ましたら2度と逃げないと
決意していたと言う。息子の泰生君も大好きだった父親から
以前教えられた正義感を持ち続けようと毅然と生活する。
そんな2人を見て鷲津さんは目を覚ますことができました。
急展開の中で正気を取り戻した鷲津さんを見て驚き、
感動で目をうるます蛍原さんの表情に胸がギュッとしました。
正気を取り戻した鷲津さんの行動に感動して、執務室に
飛び込んできた眞人が涙を流す表情にもらい泣きしました。
小野花梨さんと杉野遥亮さんのフレッシュな演技に
とても好感を持っていたので余計感情移入してしまいました。
そして何はさておき、権力に取り憑かれていた鷲津が、
憑物が落ちたようにさっぱりと明るい表情の鷲津さんに
戻ったことが、そしてそのことを見事に演じ分けた剛君に
やはり深く感動させられました。見ていて苦しかった分、
蛍ちゃんや眞人と同じようにホッとしたし
嬉しさが格別でした。
やっぱり曇りのない穏やかな剛君の表情は神々しくて眩しい✨
そして最後までぶれない気持ちを持ち続けた可南子さん。
その真の信念が奇跡を起こして国政へ。
ドラマの前半から「弱い人を守るために私も力が欲しい」と
呟いていたので、しっかり伏線は張られていたと思います。
でもいつの間にか話数が進むにつれ、鷲津さんが
優秀な秘書だったことを何処か忘れてしまっていたので、
最後の登場は意外性があり、
かつ納得できる爽快な結末でした。
人間はそれぞれが本当の自分を見つけ自分らしく生き、
愛した人を守りながら信念を持って生き抜いていく。
それこそがいちばん美しいのだと再確認できた結末でした。
愛し合っていた鷲津さんと可南子さんが
また同じ方向を向いて並んで歩いていく姿が
神々しかったです。
夫婦でいて欲しかったけれど、それ以上の愛がある感じがして
切なくて泣けるような余情溢れるラストシーンでしたね。
本当に視聴者をここまで雲に巻いて納得の結末に導いた
脚本の後藤法子の力量は素晴らしいの一言です。
「月刊ザ・テレビジョン」5月号の「お気楽大好き」で、
剛君は後藤さんに直接お会いして、
お礼を述べたと書いていました。
草彅剛さんの演技を愛し、隅から隅まで視聴者に見せようと
あの手この手を使い、熟慮に熟慮を重ね、
練りに練った脚本に仕上げてくださった後藤法子さんや
全てのスタッフキャストの皆さんに
心から感謝する気持ちでいっぱいです。
『罠の戦争』にはまって、剛君の演技の幅広さに気づき、
感嘆してくださった新しいファンの方も
たくさんいるようです。
長年のファンとしては、そんなこともこの上なく嬉しい。
そしてこの作品は今まさに日本が直面している危機に対し、
真正面から逃げずに立ち向かった
テレビマンたちの魂そのものような作品でした。
その魂に共鳴し全力を尽くしたスタッフや俳優人の心意気。
宮澤エマさん演じる熊谷が「国民が見ているんですよ」と
カメラを回しつづけた報道人としての執念に
胸がギュウッと締め付けられるように感じましたし、
それこそが今日本から失われつつあるものではないかと...。
テレビマンたちの魂は
『青天を衝け』を観た時も感じましたし、
もちろん『ぺぺロンチーノ』や
『ワルイコあつまれ』にも感じます。
全てのスタッフキャストが
魂を燃やしながら作品を作っているのです。
視聴者である私たちがどれほど真摯に
それを受け取ることができるか、
その姿勢にこの国の行末が委ねられているように思います。
何はともあれ、素晴らしい渾身の作品を私たちに届けてくれた
スタッフキャストの皆様、全力を出し切った草彅剛さん、
本当にお疲れ様でした。
感動をありがとうございました💖💖💖
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