2016-02-12 01:12 | カテゴリ:ドラマ
世の中では刑務官でありながら不正行為を働き、
受刑者をいたぶり、
その仕返しに受刑者たちにいたぶられ、
不正を正した宅間のような人に逆恨みをし、
大勢の人の前で相手に負けたと言わせる劇場型犯罪を企て、
自分の全人生をかけて恨みをはらそうとするような人間がいる。

監督と言われていた人が、
実は心優しい女優を見下しており、
自分が落ちぶれたら、
人をゆすってまでお金を手に入れようとする。

「絶対芽が出るから、あきらめずに役者を続けなさい。」と
自分が不遇な時に励ましてくれた女性を愛し、
その女性を卑しめた相手を許せず、
その人の罪をかぶってまでその女性の名誉を守ろうとする人間がいる。

「スペシャリスト」第5話も2つの事件が交錯する盛りだくさんの内容で、
宅間さんの推理を追いかけるのに、
錆びかけている頭をフル回転させています
それでも1回観ただけでは、
最後の暗号の意味がわからずにぽかーんとしていると、
我が家の「スペシャリスト」オタクになり始めている主人が、
囚人番号と元素記号を確認しながら「I am a loser」の解説をしてくれました

連行されていく犯人に詰め寄り
「犯罪に勝ち負けなんて関係ないし!」
「残念ながら君、脇役だからね〜。」と言って犯人の愚かさにとどめを刺し、
「真実は斜め左に隠れている。案外いいかも、ラブストーリーも・・・。」
 と主役の犯人の心情を慮り、うっすら涙を浮かべつぶやく宅間さん。

軽いノリ、観察眼の鋭さ、頭の回転の速さ、
心貧しい愚かな犯罪者への憤り、そして内に秘める人を愛する心。
宅間善人の魅力はその七変化していく表情の多様性。

世の中には悲しいことに
負の感情を撒き散らす愚かな人間たちが存在する。一方、
ささやかな愛を心の支えに踏みとどまってじっとこらえて生きている人間もいる。

そんなおどろおどろしい人間界の狭間にいるのが宅間善人だということ。
ドラマのタイトルコールの囚人服姿の宅間さんと警察官姿の宅間さんが
二重になる映像、あの映像がまさにこのドラマ「スペシャリスト」のテーマですね
そう考えると「宅間善人」というネーミングにも
同様の壮大なテーマが込められているような気がしてきます

このドラマが描こうとしている紙一重である人間界の有様は、
この二重構造の屈折した宅間善人という主人公のフィルターを通してこそ描かれる。
これが新感覚の刑事ドラマ「スペシャリスト」の目指すところなのかもしれません。

「真実は斜め左にある!」そういう新しい視点で、宅間さんとともに、
善悪入り乱れるこの複雑怪奇な人間界を見つめ直すことが、
このドラマの味わい方なのかも・・・

「そうじ班」の仲間達の微笑ましいチームワークも然ることながら、
屈折した宅間さんにとって、真っ当で明るい姉小路さんの存在は救いですね


管理者のみに表示する

トラックバックURL
→http://keikostudio.info/tb.php/603-4bb432ef